ふんわりもちもちのごはんは、毎日の食卓を彩る大切な一品。多くのご家庭で愛される美味しいお米ですが、その美味しさを最大限に引き出すためには、炊く前の米の研ぎ方に秘密があります。今回ご紹介するのは、「ためしてガッテン」で話題になった米の研ぎ方をベースに、実際にお米マイスターの知恵を取り入れた洗米方法です。少しの工夫と手間で、普段とは一味違う、甘みとつやが引き立つふんわりごはんが楽しめます。この記事では、米を研ぐ基本的な手順から炊飯方法、さらにはフライパンでの炊飯や冷ましてからの美味しさを保つテクニックまで、細かく解説していきます。
ためしてガッテン流 米の研ぎ方
米の選び方と用意するもの
まずは、良質なお米を選ぶことから始めましょう。お好きな分量のお米と、風味を損なわないミネラルウォーターまたは浄水器でろ過された水、そして広めのボウルを用意します。米そのものの香りや甘みを引き出すためには、研ぐ際に使う水にもこだわることがポイントです。水の質がごはんの出来に大きく影響するため、最初に使う水は「おいしい水」であることが理想です。
具体的な手順
ためしてガッテン流の米の研ぎ方は、以下のステップに分かれています。
① ボウルにお米を入れ、軽く手をお米の上に置きます。
② 手の上から第二関節の位置まで、ミネラルウォーターを注ぎ入れます。
③ 一瞬、お米に水を吸わせた後、軽く全体を混ぜ、水をすぐに捨てます。
④ この工程を経た後、水で２回軽くすすぎます。
⑤ 少量の水を加え、ボウルの中で「ボールを握るような手の形」をイメージしながら、アルファベットの「Q」を描くように20回研ぎ、さらに２回すすぎます。
⑥ 最後に仕上げとして10回研いで、再度２回すすぎます。
研ぐ際のポイントと注意点
この研ぎ方の最大の特徴は、短い時間でスピーディーに全体を均一に研ぐ点にあります。以下のポイントを守ることで、米粒を傷つけずにふんわりとした仕上がりを実現できます。
・最初に注ぐ水は、米の風味を活かすために必ずミネラルウォーターか、ろ過されたおいしい水を使用する。
・ボウルの中で全体を丁寧かつスピーディーに研ぎ、米の表面を優しく包み込むようにする。
・研いでいる間、米が水を吸収しすぎないように注意し、少し濁った状態で水を捨てるタイミングを見計らう。
・全ての工程はできるだけ一気に行い、米に余計なダメージを与えないよう心掛ける。
このように手順に沿って行うことで、米本来の甘みや香りが活かされ、ふんわりもちもちのごはんに仕上がります。
炊飯の手順と秘訣
炊飯器での基本の米の炊き方
研ぎ終えたお米を炊飯器に移し替え、あとは基本の炊飯手順に従います。まずは、内釜に米を入れ、冷えたミネラルウォーターを米の「合数」に合わせてセットします。水の量は、研いだお米が十分に吸水できるよう正確に計量することが大切です。
① 内釜に研いだお米を均一に広げる。
② 米の合数に合わせた冷たい水を注ぎ、米に充分水を吸わせる。
③ その後、通常の炊飯モードで炊飯を開始する。
水加減は、炊き上がったごはんの食感に大きな影響を及ぼします。平らな台の上で正確に水加減すること、そして冷たい水を使うことで米に温度差が生まれ、米本来の甘みと粘りが際立ちます。また、浸水時間は夏場で30分、冬場では1時間程度を目安とし、新米の場合は30分程度が最適です。
米炊きのコツ：水の温度と浸水時間
炊飯前の浸水は、米が均一に水分を含むために必要なプロセスです。冷たい水を使用することで、米粒の芯からゆっくりと水が浸透し、ふっくらとした仕上がりに一役買います。地域や季節によって若干の調整が求められますが、基本は以下の通りです。
・夏場は、短めの時間で水が浸透しやすいため30分程度。
・冬場は、水温が低いため1時間程度しっかりと浸水させる。
・新米は吸水が早いため、短時間で十分。
これらを守ることで、米の芯までしっかりとした水分が行き渡り、ふんわりもちもちのごはんが炊き上がります。
炊きあがり後のふんわりごはんのほぐし方
炊飯が完了したら、すぐにご飯をおひつや他の容器に移して粗熱を取る工程が重要です。炊きたてのご飯をそのまま放置すると、米粒同士がくっついてしまい、ふんわりとした食感が損なわれる恐れがあります。そこで、以下の方法でほぐすことをおすすめします。
① 炊飯器を開けたら、炊きあがったご飯を十字に切るように４等分します。
② 一つずつひっくり返し、1粒1粒が均一にほぐれるようにする。
③ ご飯全体を軽く混ぜることで、余分な水分や蒸気が逃げ、ふんわりとした状態をキープする。
この工程は、米粒の間に均一な空気を含ませるため、結果としてふんわりもちもちの食感を生み出す秘訣となります。
フライパンでの炊飯方法
フライパン炊飯の概要とポイント
もし炊飯器が使えない場合でも、フライパン一つで美味しいごはんを炊く方法があります。フライパンでの炊飯は、家庭で災害対策やキャンプなど、さまざまなシーンで役立つテクニックです。ここでも、ためしてガッテン流の米の研ぎ方を踏襲し、前処理として30分程度の浸水を行っておくことが基本です。
フライパン炊飯の最大のポイントは、弱火と蓋の使い方。強火で一気に加熱して米の表面を固め、続いて中火でじっくりと水分を吸わせることで、内側までふっくらと炊き上げます。
ステップバイステップガイド
フライパンでごはんを炊くには、以下の手順に沿って行います。
① 最初に、ためしてガッテン流の研ぎ方で洗ったお米を30分しっかりと浸水させます。
② 平らな底の蓋付きフライパンに、浸水したお米と水（3合に対して450～460g程度）を入れ、均一に広がるように配置します。
③ まずは強火にかけ、フライパンの中で泡が吹き出し始めるのを確認しながら約2分加熱します。
④ 泡が蓋の縁にまで達してきたら、火を弱めて中火に変更し、さらに8分程度炊きます。
⑤ 火を止めた後、すぐにフライパンをコンロからおろし、タオルや布巾をかぶせて約10分間蒸らします。
⑥ 蒸らしが終わったら、底から全体を軽くかき混ぜることで、米粒が均一に仕上がり、余分な水分を飛ばします。
水加減については、450gにするとやや硬め、460gにするとふんわりとした炊きあがりになります。お好みで調整し、理想の仕上がりを追求してください。
冷めてもおいしいごはんを作る工夫
おひつを使った伝統の冷まし方
炊きあがったごはんをそのまま保温していても、時間が経つとせっかくのふんわりもちもち感は損なわれがちです。そこで、まず炊きたてのごはんをおひつに移し、粗熱を取る方法が伝統的です。おひつは、ごはんの温度を一定に保ち、余分な水分を逃がす働きがあり、冷めてもおいしさを保つ優れたアイテムです。
おひつに移す際は、必ずごはんを軽く混ぜながら全体を均一にすることが大切です。これにより、米粒ごとに適切な温度と水分が保たれ、冷めてもふっくらとした仕上がりが実現します。
おひつがなくてもできる簡単な冷ましテクニック
しかし、現代ではおひつを所有していないご家庭も増えているのが現実です。そんな場合でも、シンプルな方法で冷めても美味しいごはんを楽しむことができます。そのテクニックは「冷ます」というシンプルなプロセスです。
① 炊きたてのごはんを平らな容器やお皿に軽く広げます。
② うちわや扇風機などで、表面にたまった余分な水分や熱を飛ばしながら冷ましていきます。
③ 表面がしっかり冷えたら、ひっくり返して裏面も同様に水分を飛ばします。
④ 体温よりも少し低い温度を目指し、湯気がなくなるまでしっかりと冷ますことがポイントです。
この手間ひまかけた冷まし作業が、残ったご飯のもちもち感と旨みを長く保つ秘訣となります。おひつがなくても、平らなお皿と風を利用した冷まし方で、冷めた後も美味しいごはんを味わえるようになるでしょう。
ふんわりもちもち！その魅力を実感
味や香りの変化について
実際にためしてガッテン流の米の研ぎ方と炊飯方法を取り入れると、普段のごはんとは明らかに違う点がいくつも実感できます。まず、米を丁寧に研ぐことで、米粒が均一に水分を吸収し、炊き上がりに甘みがしっかりと感じられるようになります。口に入れた瞬間に、ふんわりとしたもちもち感とともに、ほんのりとした甘い香りが広がるのは、まさにプロの技です。
また、炊きあがり後に十字に切るように4等分してほぐす工程を経ることで、米粒が一粒一粒独立し、余分な蒸気が逃げるため、冷めてもふっくらとした食感をキープすることができます。一般的な炊飯方法で作ったごはんと比べても、その魅力を実感できるはずです。
実践者たちの感想
実際にこの方法を試した人々からは、さまざまな嬉しい感想が寄せられています。
「いつものごはんよりも、香りが格段に良くなった」「家族全員が、炊飯器を開けた瞬間のふわっとした香りに驚いた」という声や、
「研ぎ方を少し変えるだけで、こんなにもおいしくなるなんて驚きだ」といった評価が多数。
特に、米農家の方々からも「いつもお米を作る側として、実際に食べた時のふんわり感や粘りが違う」と高く評価されるなど、確かな実績があります。
さらに、フライパンでの炊飯方法も、災害時やアウトドアでの調理としても大変重宝されており、「工夫次第で、ごはんの美味しさをどこでも再現できる」という実用的な面も支持されています。
どんなシーンでも、美味しいごはんを提供するための知恵が、この方法には詰まっていると言えるでしょう。
まとめ
この記事では、ためしてガッテン流の米の研ぎ方をはじめとした、ふんわりもちもちのごはん作りの秘訣について詳しく解説してきました。
米を厳選したうえで、おいしい水を使用し、熟練の手順に沿って米を研ぐことで、炊き上がりの香りや甘みが格段にアップ。さらに、炊飯器だけでなく、フライパンを使った炊飯方法や、冷ます工夫を取り入れることで、冷めてもその食感と風味が失われない美味しいごはんを実現できます。
毎日の食卓に、ほんの少しの手間と工夫でプロの味わいをプラスできるこの方法は、料理初心者からベテランの方まで、どなたにもおすすめできるテクニックです。
ぜひ、今日の夕食やお弁当、そして特別な日に、このためしてガッテン流の方法を試して、ふんわりもちもちのごはん体験をお楽しみください。
お米本来の美味しさを、あなたの手で引き出す喜びを実感し、家族や大切な人とともに、より豊かな食卓を演出しましょう。
